16.ご家庭で映画を見ませんか?
 
ひと昔前のワークステーション並の能力持つコンシューマ機、プレイスーテション(以下、PSと略す)。スーパーファミコンに変わって、もっとも普及したハードだろう。媒体もROMからCD−ROMへと変化し、安い単価で大容量のゲームが作れるようになった。
もちろん、大容量のゲームになれば、それだけ製作行程も増えるのだが。

普及した理由は色々とあるだろうが、なによりもゲームファン、いやそれのみならず、普段ゲームをしない人たちまで巻き込んだゲームが数多く発売されたことにより、確固たる地位を築いたと言っても良いだろう。

またライトユーザーを取り込む事プラス、ゲームをプレイしなくなった人、このゲームかプレイしないという人たちを取り込む事が出来れば、万全の体制になる。
一般的に認知度が高いゲームは、『マリオ』『ドラクエ』そして『FF』。任天堂社の『マリオ』以外は、サードパーティである。このタイトルを獲得できれば大きなアドバンテージとなる。

主権を握りたいハードメーカーと、大容量を求めていたソフトメーカーとの思惑が一致し、その結果、容量的に限界を感じたROM媒体から大容量を扱えるCD−ROMを搭載したPSにこのゲームが登場した。

1997年1月。スクウェア社から発売された『ファイナルファンタジー7』は、今までのRPGでは表現しきれなかった映像をはっきりとした形でプレイヤーに見せた。今までアニメーションで表現していたビジュアルを全て”計算”による描写方法に変えたのである。ポリゴン、テクスチャーマッピングと呼ばれる3DのCG技術を使った事で表現方法を変えた。

ポリゴンというのは多角形の基本単位で、立体図形などを描くときに使用される。この多角形を組み合わせて、ひとつの物体を作ることが出来る。つまり、その多角形を色々と組み合わせていくことによって、絵を変化させることができるのである。

・・・この説明で判って貰えるのだろうか・・・?

そしてテクスチャーマッピングというのは、ポリゴンで組み合わさった図形の表面に”質”を付ける技術だ。質というと難しいかもしけないが、ゲームの場合は”画像”と言った方が分かりやすいかもしれない。まあ、模様とか材質とかをポリゴン出てきた物体に、ペタペタと張り付けるようなものだ。

これは先程述べたように、PSの能力がワークステーション並の性能を持つマシンだからこそ出来たの事である。今までは、キャラクターの動きを表現するのにアニメーションを使用していた。この行程は非常に手間が掛かる。1枚1枚絵を描いていかなければいけないし、また、それ以外の動きは不可能だ。しかしポリゴンならば、全ての動きをコンピュータの方に任せて動かせられる。これは大きな違いだ。

PSは『ファイナルファンタジー7』で、任天堂社に対抗した。そのために完成していないのにも関わらず、1年も前からTVでCMをうち、任天堂社のゲーム機じゃないと遊べないと思っていた『ファイナルファンタジー』の新作は、PSでプレイするしかないと早くから認知させたのである。この宣伝効果は計り知れなかった。実際にあまりゲームをプレイしない人たちも、購入するきっかけとなった。
 

圧倒的な迫力で魅せるCG。まさに映画を見ているような気になってしまうぐらいの美しさだ。また戦闘における動きとシステムが一段と良くなり、臨場感が溢れていた。

そして、知らず知らずの内にのめり込んでいくシナリオ。某キャラが死んでしまったときには、何とかして生き返る方法を見つけようと、各プレイヤーが躍起になったぐらいである。

全ての面において、今までのRPGを越えていた。完成度という言葉を使うのならば、この年代では完璧なゲームだろう。個人的にラストは気に入らないのだが、こんな事を言うと体育館裏に呼び出されてしまうので止めときます。

このゲームの登場により、これ以降に発売されていくRPGはグラフィックレベルを非常に高いものでなければスクウェア社に勝てない・市場で生き残れないという危機感を他のメーカーに与えたことだろう。


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