| 電卓という市場でトップメーカーとなったカシオ社が
次に選んだ市場は、腕時計業界だった。 当時腕時計業界は服部時計店(いわいるセイコー)が市場を圧倒的に支配していた。この頃はまだアナログ式の腕時計が主流であり、 デジタル化は進んでいな かった。服部時計店が世界に先駆けて開発した技術であったが、戦略的な問題からか、あまり時計のデジタル化に乗る気ではなかった。 そこへ電子技術をもつカシオが目をつけた。今までの時計はアナログな精密機械のため、加工技術の難しさ(部品が多く、 組み立てるのに熟練した職人が必要だった)も加わり、新規参入が難しい業界だった。 しかしデジタル式の時計であれば、精密機械部分を組み立てるための熟練した技術は必要ない。時間を計測する水晶とそれを制御するための LSIチップを用意し、その結果をディスプレイに表示するというシンプルなものとなった。 最初は様子見だった各腕時計メーカーも、大量生産による低価格なカシオ社の腕時計の販売ペースが衰えず、 販売店も含めて大ダメージを受けた。その結果、各社ともデジタル式腕時計の開発に着手し、低価格な腕時計の販売を行う事となる。 そんな中で、カシオ社の”複合”というコンセプトがここでも光り輝いた。ストップウォッチやアラームなどの時計プラスアルファの機能を付け販売。 そして電卓と同じようにゲームで遊べる機能を追加し、新たな層を引き込むのに成功した。 ブームは短い間であったが、腕時計でゲームという斬新なアイデアを出したカシオ社には敬意を払いたい。 その新しいものを作り出そうという姿勢は、のちにGショックによって再び開花されている。 |
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